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株価であり、たとえば「三カ月移動平均法」の場合、一、二、三月の株価を足して三で割り、その次は二、三、四月の株価を足して三で割る方法である。
これによって出た株価を折れ線グラフで描いたのが「三カ月移動チャート」などと呼ばれてスタートし、随時見直しをした結果、次第に項目が増えていった。
当然のことだが、それぞれの指標はその性格が異なっている。
たとえば機械受注は、企業が設備投資をする時に動く指標であり、マクロ景気に先行して動くので、先行指数に加えられている。
鉱工業生産指数は、製造業を中心に生産額そのものの増減が出るため、一致指数に入っている。
完全失業率は、景気が多少悪化しても、企業が人員整理に踏み切るのはかなり後になることから、マクロ景気に遅れて動くので遅行指数に入っている。
それでは、Dの計算はどうするかというと、意外に単純。
まず、ある月の各指標をそれるものだ。
Dも同様に、この移動平均値の変化方向を求めるため、三カ月前と比較するのである。
具体的な計算方法は、ある月の一致指数二項目のうち八つがプラス、三つがマイナスだったとすると、Dは60%になる。
増減なしの項目は〇・五として計算する。
六つがプラス、一つが変化なし、四つがマイナスの場合だと、Dは60%%になる。
この計算方法は三系列とも同じである。
重要なことは、Dが五〇%を超すと景気は上昇局面、逆に五〇%を割ると景気は下降局面にあると判断される点だ。
というのは、五〇%を超えているということは、増加している項目が過半数を占めているわけだから、この場合、景気は拡大していると判断される。
逆に、五〇%を割るということは、減少している項目が過半数なので、この場合は景気は後退していると判断される。
五〇%を超えた時期を景気の「谷」、五〇%を割った時期を景気の「山」と呼んでいる。
しかし、一カ月だけの判断では景気の方向性をつかむのはむずかしいため、実際にはDが三カ月連続して五〇%を超えている時が拡大、三カ月連続して五〇%を下回ると後退局面、という形で判断する。
一カ月だけ五〇%を割っても、翌月になると五〇%を超すことはいくらでもあるからだ。
また、指標の性格から、最も早く五〇%ラがなかなかはっきりしないダラダラ型の特徴を見せたのである。
なぜ、そうした特徴がDに表れるのか。
ここで、Dに内在する問題点を知っておく必要がある。
Dは先行、一致、遅行の三系列からなっているが、どれも構成項目は製造業を中心にしている。
ところが、経済のソフト化、サービス化という構造変化によって、これらの指標が景気動向に敏感に反応しなくなってきたのである。
金融・保険・外食などの非製造業は、製造業に比べると製品在庫があまりなく、消費関連分野の産業が多いので、先行指数に使われている製品在庫率指数、一致指数に採用されている鉱工業生産指数などにはあまり反映さインを通過するのは先行指数で、一致、遅行と続くのが普通である。
大ざっぱにいうと、先行指数は実際の景気の「山」に対して六カ月、「谷」に対しては三カ月ぐらい先行する。
遅行指数は「山」には七カ月、「谷」には一〇カ月ほど遅れることが経験的にわかっている。
ところが、低成長期になって、景気の波が高度成長期ほどの高低を見せなくなると、Dによる判断も過去の経験があまり役に立たなくなることがある。
実際、バブル崩壊後の「平成不況」に入りかけた一九九〇年度後半、先行指数は連続して五〇%を割ったにもかかわらず、一致指数は五〇%ラインを上下する〃迷走〃をくり返し、エコノミーストら専門家も判断に迷ったことがあった。
低成長期に特有な、景気の方向ところで、Dと並ぶC、についても、簡単に説明しておこう。
それなら、非製造業関連の指数をもっと取り入れればいいわけだが、非製造業の関連統計はまだ十分整備されているとはいえず、信頼できる指標が少ないのである。
また、非製造業は景気の動向を敏感に反映しないことから、非製造業の指標を多く使うと、景気動向がますますわからなくなるおそれもある。
このため、従来の製造業中心の指標を現在も使っているわけだが、「経済の実情を忠実に反映していない」という指摘も高まっており、経企庁は採用項目の変更を検討している。
C、はDとほぼ同じ指標を使い、やはり先行、一致、遅行の三系列がある。
Dと違う点は、ある年度の状態を一〇〇とし、それ以後は基準年次と比べた増減数値を計算している点である。
たとえば、九九年の時点では九五年を一〇〇とし、九九年七月は九四・四、八月は九七・二とはじき出している。
Dは景気が変化する方向を示すだけで、その時点の景気がどの程度の大きさであり、どんなスピドで進んでいるのか、といったことはわからない。
その点、C、はこうした景気の量感やテンポがわかるため、Dとあわせて使えば、より正確に景気動向を知ることができよう。
卸売物価と消費者物価、その指数が表すものは〜翻鰹『魁蝉醐腿「インフレは経済を蝕む麻薬」といわれる。
資本主義経済には至る所にインフレの芽がある、といってもよく、政府・日銀にとってインフレ抑制、物価安定は最も大切な目標である。
物価は国民生活に密着した重要な分野であり、いくらGDPが伸びても、物価上昇が激しかったら、国民所得は実質的に向上したとはいえないからだ。
二度の世界大戦で天文学的なインフレを体験したドイツなどは、現在でもインフレ抑制に徹底した姿勢を見せているほどである。
このインフレの最もわかりやすい指標が物価指物価の指標としては、日銀の卸売物価指数(WPI)と総務庁の消費者物価指数(CPI)が代表的な存在だ。
WPIは企業間で取引される中間財の価格で、国内卸売物価、輸出物価、輸入物価の三つの指数に分かれ、さらにこの三つを総合した総合卸売物価指数がある。
WPIという場合は、通常、この総合卸売物価指数を指す。
採用品目は約一四〇〇品目にのぼり、毎月発表される。
一九九五年を基準年(一〇〇)数なのである。
提跨黙萄野恥串踊程にして指数化されている。
卸売物価の特徴は、価格が財の需要と供給の関係で決まるため、景気動向を敏感に反映する点だ。
たとえば、景気が回復過程にある時には需要が強まるため、卸売価格は上昇し、逆に景気が下降過程に入ると需要が弱まるため、卸売価格も下降するのが普通である。
また、二回の石油ショック以降、原油を中心にした輸入物価の動向が重要になっている。
第一次石油ショックの時には、原油価格の高騰で輸入物価が高騰し、国内の物価にも波及、WPI全体でも七三年度は一三・七%、七四年度も二三・四%と急上昇した。
第二次石油ショックも同様に、七九、八〇年度は各一三・一%、三・八%上昇したのである。
逆に、八〇年代後半の円高局面では、円高による輸入物価の下落と原油価格の低位安定によってWPIは下がり、八五年度から八八年度までの四年間はマイナスを続け、八六年度は九・三%という例のないマイナスを記録した。
その後、国際商品価格の上昇などでWPIも上昇したが、九一年度から再び下落し、九五年度まで五年連続のマイナスとなった。
円高の定着、原油価格の安定が大きな要因になっており、ことWPIに関する限り、ディスインフレ(インフレの終息)が続いている、と見られる。
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